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わんこに危険な秋の植物”銀杏”

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暑さも和らぎ、朝晩は冷え込む日が増えてきました。

この時期になると、イチョウの葉や実である「銀杏」が道に落ちているのをよく見かけます。とても綺麗なイチョウですが、実はわんこにとっては危険な植物のひとつなんです。

今回はわんこにとって危険と言われる理由と、もし食べてしまった場合の対処法についてお話ししていきたいと思います。


まず、銀杏を食べてはいけないと言われる理由についてお話ししていきます。


①食べると中毒を起こす可能性がある


銀杏の実の部分には”メチルピリドキシン”というわんこが中毒を起こす可能性のある成分が含まれています。メチルピリドキシンにはビタミンB6の働きを阻害する作用があるため多量に摂取することでビタミンB6欠乏症となり、痙攣や嘔吐などの中毒症状を起こします。銀杏中毒は人間にも起こり得ることなので摂取量には注意が必要です。


②銀杏を殻ごと食べて消化不良を起こす可能性がある


わんこが落ちている銀杏を殻ごと食べてしまうと、消化不良による嘔吐や下痢などを起こす可能性があります。


③銀杏の外種皮に触れると炎症を起こす可能性がある


銀杏の外種皮(実の外側の皮)には”ギンコライド”という触れると皮膚炎や頭痛などを引き起こす成分が含まれています。また、血が固まることを遮る凝血抑制作用があるので、出血が生じた場合、止まらなくなる可能性もあります。


では、もし食べてしまった場合はどうすればいいのでしょうか?


①冷静に口の中を確認する


もし愛犬が銀杏を口にしてしまったら、どうしても慌ててしまうと思います。しかし、慌てて大声で「だめ!」「出しなさい!」と言ったり、口を掴んだりと大きく反応してしまうと慌てて飲み込もうとする子もいます。そのため、できるだけ焦る気持ちを抑えて冷静に、迅速に口の中を確認しましょう。日頃から拾い食いをしないようトレーニングしておくことも大切です。


②口の中に残っている場合は取り除く


スマートフォンのライトなどで口の中を照らしながら、隅々まで観察し丁寧に取り除きましょう。


③無理に吐かせない


飲み込んでしまったからと言って無理に吐かせることは口の中や喉を傷つけてしまったり、吐いたものが気管に入ってしまう”誤嚥”を引き起こしてしまったりする可能性もあります。無理に吐かせることはせず、動物病院を受診しましょう。スムーズな診察、処置を行なってもらうためにも愛犬がどのくらいの量を何時ごろ食べてしまったか冷静に観察しましょう。


④動物病院を受診


銀杏を食べてから中毒症状を起こすまでの時間は、個体差もありますが早くて1時間、遅いと12時間後になります。誤食してすぐ症状が出ないからといって安心せず、早めに動物病院を受診し、獣医師の指示に従いましょう。



人間が適量を食べる分には栄養価が高く、疲労回復や健康増進に効果的と言われています。散歩中だけでなく、ご家庭で調理する際にはキッチンに愛犬を入れない、調理後の掃除を徹底する、など十分に気をつけることが大切です。

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