
ペットの法的な立ち位置や
ペット用品の現状について
パパ・ママなら知っておきたい、あなたの大切な家族に関わる現状をお伝えします。
愛犬や愛犬家がよりよい環境で暮らせるようぜひご一読ください。

01
ペットの法的な立ち位置
日本の法律では動物は「動産」いわゆるモノに含まれているのが現状です。
他人が所有する動物を故意に殺傷すると「器物損壊罪」や「愛護動物殺傷罪」として虐待や遺棄などの行為は刑事責任を問われます。
ヨーロッパ各国では飼育に資格制度を設けたり、外での飼育を禁止、長時間の留守番を禁止、毎日の散歩が義務付けられているなど日本よりも法律による動物愛護の考えが先進しています。
またペットが亡くなった際には法律上では廃棄物・可燃ごみに分類されますが、ごみと同じ扱いを避ける動きが広まっており愛護霊園などで火葬を行う場合には廃棄物ではないという解釈も広まってきています。
02
ペットフードやおやつに
関する法的規制
ペットフードやおやつは法律上「食べ物」ではなく「雑貨」として扱われます。
そのため私たち人間が口にする食品に適用される食品衛生法やJAS法はペットが口にするものは対象外です。
2009年よりペットフード安全法が施行され、ペットフードの名称・賞味期限・原材料名・原産国名・事業者名及び住所の表示を義務付け、農薬の残留上限値が設けられていますが製品ごとの検査などは義務ではありません。
また添加物に関しても、私たち人間と比べて基準値が高く体の小さい動物が代謝が活発な点を考慮すると不安な要素が多いのも事実です。
またドッグカフェなどで店内製造・店内提供の場合は
ペットフードの製造業者に関する届出が必要ないとされています。


明日からできる準備
●家具やケージの固定、転倒落下防止
●ケージやクレートに入る練習
●「待て」「おいで」などの合図の練習
●迷子札やGPSなど行方不明時の準備
●レスキューペットステッカーの貼付
※飼い主不在や帰宅困難時に玄関などでペットがいる事を知らせる
●避難用品や備蓄品の確保
・フード、療法食、薬
・水(少なくとも5日分・理想7 日分以上)
・キャリーバッグやケージ
・ペット情報のまとめ(治療歴、ワクチン接種歴など)
・犬用靴下や靴(徒歩で避難する場合、瓦礫などによる怪我を防止)
●家族間でのシミュレーション
・避難所や避難ルートの確認
・役割分担、連絡方法、集合場所
・留守中の対処
・同行避難できない場合の預け先の確保
03
災害の多い日本でペットを守る
東日本大震災ではペットが自宅にとり残されたり、飼い主とはぐれて野犬化するなどの問題が起きました。
また一緒に避難できた場合でも、避難所には動物が苦手な方や、アレルギーの方を含む多くの避難者が共同生活を送るため、避難したペットの扱いに苦慮する声もありました。
また家族の不在時に災害が発生するとペットの救助に戻れないケースもあり、自治体による「動物救護活動」が行われる場合もありますが、災害規模によって優先度が下がる可能性も想定しておく必要があります。
自治体によって対応が異なるため、お住まいの地域で災害時のペット同行避難や仮設住宅への入居などあらかじめ調べておくことをお勧めします。
また家族間でのルールを作り、自宅が安全である場合には、自宅避難を行うなどの対策を検討するのもよいです。
※実際の災害時には政府や自治体の指示に従い、身の安全を第一に行動してください。
04
もしあなたに万が一のことが
あった時に
あなたが事故や怪我などの緊急事態で自宅に戻れない・お世話ができない場合の準備はできていますか?
もし救護時にあなたが話せない・動けない場合には救急隊員や医療スタッフがあなたの身分証や健康保険証の確認を行います。
この際、ペットが自宅にいる事を知ってもらう必要があります。
上記の身分証明書と合わせて、世界的にも普及しているエマージェンシーカードを活用しましょう。
またあなたが亡くなった場合、誰かに引き取ってもらうのか、引取先に伝えなければいけない情報、ペットの飼育に関わる費用に関することなどペットのための遺言書を作成しておくのも良いです。

エマージェンシーカードの記入例
●飼い主の氏名、住所
●飼い主以外の緊急連絡先
●ペットの名前、犬種
●ペットの病歴、ワクチン等接種歴、服薬情報
●かかりつけの動物病院 など